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酒井吉廣の″米国・これが真実!″

第十七回 オバマがリードを拡大(第二回目のディベート)

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写真は、文意と関連なく、季節の風景を入れています。ロード毎に変わりますのでこちらもお楽しみ下さい。

普通に考えればオバマ勝利はほぼ確実

 十月七日、テネシー州ナッシュビルのベルモント大学で、第二回目の大統領候補同士のディベートが行われた。今回は、タウンホールミーティング方式で有権者から選ばれた質問者の質問に答える形である。この結果は再びオバマの勝利で、マッケインとの差も「62 対 38」で拡大した。第一回目の討論、副大統領同士の討論、今回と三度続けてオバマ陣営の勝利である。彼の大統領への流れもできてきたような感じさえする。

 この二回目の討論前から、マッケイン候補はオバマに対する個人的攻撃を開始しているが、これまでのところあまり効果は出ていない。前回までにこの欄でご紹介したギャロップの調査でもオバマのリードは10ポイントになっている。

 振り返ってみれば、ペイリン登場の時を除けばマッケインがオバマを上回った時期はないというのが大きな流れとなってしまっている。

 今回は、討論内容別の両者の差を見てみよう。総論でみる以上に両者の差が開いていることがわかる。私は、過去二回の大統領選挙をすぐそばで見てきたほか、過去の例も細かく調べたことがあるが、こんなに差が開いた例はない。
 オバママッケイン
最速の金融救済プランは何か?6733
金融救済プランは庶民をどう助けるか?7030
税金を使い手として貴方を信じられるか?6832
米国民に何を貢献せよと求めるか?6931
いつ社会保障と医療保険の改革をするか?6832
いつまでに環境政策を提案するか?6931
ヘルスケアは商業サービスにするべきか?7030
経済は米国の安全保障機能に影響するか?6931
米国はパキスタン内の敵を追跡すべきか?6733
どんなアフガニスタン政策を持っているか?6832

オバマに死角はないのか

 では、オバマには死角がないのだろうか。人気投票でオバマがマッケインにリードされ続けており、またその差を縮められないものがある。ヒスパニック系以外の白人の男性によるものだ。同じカテゴリーでも女性の方はごく最近になってほぼ並んだ。しかし、男性の方はオバマの獲得が四割弱なのに対して、マッケインは55%程度と変化があまり見られない。これは、9月中旬が最後の投票になっているので、10月になってからの変化があるのかどうかが注目されるが、何れにせよ、このような点だけが最後の死角ということになる。

 金融問題について、民主党は決して胸をはれる立場には無い。しかし、共和党が責任を問われているのは事実である。政権政党だから仕方が無い。

 アメリカ社会の影の部分と言われる人種差別問題が本当に今も根強いのか、それともこれを機に一気に変化していくのか。誰も、真実も、また将来の予測も出来ないものの、変化を続けてきた国、99人が悪いと言ってもそれが真実でなければ1人だけでも良いといえる国、アメリカが本当のよさを示せるかどうかの観点でも、大統領選挙を見ていくのは楽しみである。

 何れにせよ、普通なら、あとは思わぬアクシデントさえ出なければオバマはほぼ勝ちを手に出来るところまで近づいてきた。

( 2008年10月11日 / 酒井吉廣 )

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酒井吉廣 / YOSHIHIRO SAKAI
一橋総合研究所 正会員
日本銀行にて、営業局(現金融市場局)、考査局副調査役、信用機構室調査役(マクロ・マネタリーポリシー、ミクロ・プルーデンスポリシー、およびペイメント・システムの中央銀行の三機能に従事)など十五年勤務。その後、アメリカ公共政策研究所(American Enterprise Institute)に主任研究員として三年勤務。現在は、戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Study)客員研究員、および関西学院大学非常勤講師。米国犯罪学会員、米国企業再生委員会会員、国際公共経済学会会員、米国リスクマネジメント協会会員。APECや日米財界人会議など欧米での講演、TV・ラジオ出演、FTやInternational Economyなどの英字新聞・雑誌への寄稿多数。「ハンドブック・CMBS(商業用不動産ローン担保証券)」(エール大学ファボッチ教授著)の翻訳を金融財政事情研究会より、「逆プラザ合意」をオーエス出版より出版。
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